堀江敏幸先生の文学柔夜話VOL・6

dimanche 12 décembre
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火曜日の夜、初めて堀江敏幸さんにお会いしました。
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201012/vol127.html

職場からきわめて近いこの場所でもう5回も堀江さんのお話があったなんて。不覚にもほどがある・・・。最近月曜社から出たドアノーのエッセイ『不完全なレンズで』から始まり、駒井哲郎や高田美(たかたよし)に触れつつ、若い時の仕事(堀江さんはデビュー作の『郊外へ』でドワノーについて書いています)がめぐりめぐってきている、自分からというよりは受け身で他の人のために文章を書くことが多いけれど、それはやっぱりその人を見る自分のことであるわけで、それを自分の創作に生かしたい、というお話。

駒井哲郎、知らなかったな。ちょうど展覧会をしているみたい。
http://www.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/index.html

木村伊兵衛の通訳をした高田美。写真集を借りて来よう。
http://www.amazon.co.jp/パリの記憶―過去の息づく現在-高田-美/dp/4763632620

2冊にサインをいただけるとのことで、選んだのは『もののはずみ』と『正弦曲線』。図書館派なので、実は1冊も持っていませんでした・・・。名前入れのこと、為書き(ためがき)というのね。『正弦曲線』、装幀が美しいです。
http://book.asahi.com/author/TKY200911040174.html

ひとつひとつが小さい曲みたいになっていて、一編を読むとそのぶんだけ時間がたっているような散文・・・読みながらふと顔をあげて、遠くの空を見る。それは雨の中、御喜美江さんのバッハを聴きながら、あまりにも空気によりそっていることに心がふるえて顔をあげたときと同じ感覚。

「サイン、コサイン、タンジェント。この秘密の言葉で始動する波のうねりは、なんだかんだ言って幅が限られている。(中略)日々を生きるとは、体内のどこかに埋め込まれたオシロスコープで、つねにこの波形を調べることではないだろうか。なにをやっても一定の振幅で収まってしまうのをふがいなく思わず、むしろその窮屈さに可能性を見いだし、夢想をゆだねてみること。正弦曲線とは、つまり、優雅な袋小路なのだ。」

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1637624860&owner_id=831795
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by nabocha | 2010-12-12 00:16 | 読書
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